MS兄(2020年12月13日)
「恐れてはならない、わたしはあなたと共にいる。驚いてはならない、わたしはあなたの神である。わたしはあなたを強くし、あなたを助け、わが勝利の右の手をもって、あなたをささえる。」(イザヤ書41章10節)
人が行動できないのは意志が弱いせいだと思いますか?今日はそうでない、という話をします。
ターゲット行動とライバル行動というのがあります(「行動科学」「経済行動学」)。「やりたいけどできない」「わかっちゃいるけどやめられない」というように考えると分かりやすいです。ターゲット行動は「やりたい」「分かっている」、ライバル行動は「できない」「やめられない」というように。
ターゲット行動:例1)ゴミを拾う、例2)体重を減らす、など
ライバル行動:例1)バイ菌がつくかもしれない、例2)ボテトチップスをもう一袋食べたい、など
ターゲット行動には大体ライバル行動があります。ターゲット行動を実行できないのは単に意志が弱いためだけではなく、このライバル行動があるからです。人は楽な方、ライバル行動に進んでしまうのです。ライバル行動は意思で止めることは難しい。
ナッジ(nudge)理論というのがあります。ナッジとは「ひと押し」「させられる」などと言う意味。
体重を減らす・健康のため(ターゲット行動)に階段とエスカレーター(ライバル行動)ではエスカレーターを選ぶ人がほとんどだと思いますが、もし階段の一段一段を踏むごとに面白い音が出たとしたら?
イギリスの駅でタバコの吸い殻を吸い殻入れに入れる(ターゲット行動)ために吸い殻入れを二つおいてそれぞれにチーム名を張って投票させるようにしたら、タバコの吸い殻が散らからなくなったという。
どうすればいい?
1)目標を小さく具体的にする(スモールステップ法)。
2)進捗を記録する(レコーディング法)。
3)環境を変える(ライバル行動と対抗するナッジを探す)。
最後に
恐るな(ナッジ):イザヤ書41章10節
目標が間違っていなければ:マタイによる福音書6章25-34節