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クリスマス、神の約束でよみがえる心の灯火

金知明牧師説教

聖書:イザヤ書9章6節
ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。ひとりの男の子が私たちに与えられる。主権はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。(新改訳2017)

一人のみどりごが私たちのために生まれた。一人の男の子が私たちに与えられた。主権がその肩にあり、その名は「驚くべき指導者、力ある神永遠の父、平和の君」と呼ばれる。(共同訳2018 9章5節)

כִּי־יֶ֣לֶד יֻלַּד־לָ֗נוּ
yul-lad-la nu ki-ye led
be-born for we. for child

בֵּ֚ן נִתַּן־לָ֔נוּ
nit-tan-la nu ben
be-given for we son

וַתְּהִ֥י הַמִּשְׂרָ֖ה עַל־שִׁכְמ֑וֹ
al sekem hu ham mis-ra(h) w hyh
on shoulder he the domination and be

וַיִּקְרָ֨א שְׁמ֜וֹ
semo way-yiq-ra
name-he and-call

פֶּ֠לֶא יוֹעֵץ֙
yo-es pe-le
counselor wonderful

אֵ֣ל גִּבּ֔וֹר אֲבִיעַ֖ד
abi-ad gib-bor el
everlasting mighty God

שַׂר־שָׁלֽוֹם
sar sa-lom
commander peace.

Christo van der Merwe, The Lexham Hebrew-English Interlinear Bible (Bellingham, WA: Lexham Press, 2004), Is 9:5.

要約
クリスマス、神の約束でよみがえる心のともしび
皆さん、今日はイザヤ書9章6節の御言葉から、ご一緒にクリスマスの意味を考えていきたいと思います。

「ひとりのみどりごが、私たちのために生まれる。
ひとりの男の子が、私たちに与えられる。
主権はその肩にあり、その名は
不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君と呼ばれる。」

クリスマスは、街が明るくなり、音楽が流れ、喜びに満ちた季節です。
けれど同時に、この時期がとてもつらい、という方もおられるのではないでしょうか。
大切な人を失った悲しみ、孤独、心の空白が、かえって強く感じられる時期でもあります。

でも、だからこそ私はお伝えしたいのです。
**どんな状況にあっても、クリスマスには希望があります。**

イエス・キリストの誕生は、順風満帆な人のためだけの出来事ではありません。
むしろ、痛みを抱え、涙を流し、どうしていいかわからない人のそばに、神が来てくださった出来事なのです。

神様は、私たちを遠くから眺めている方ではありません。
「あなたを見捨てない」「私はあなたと共にいる」
それが、クリスマスに込められた神様の愛の告白なのです。

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「預言」とは、未来の話ではありません
ここで一つ、大切なことをお話しします。
聖書に出てくる言葉に「預言」という言葉があります。

よく「予言」と混同されますが、聖書が使うのは「預言」です。
未来を当てる話ではありません。

**預言とは、神様が「今」私たちに与えてくださっている約束の言葉です。**
預言者は、未来を占う人ではありません。
神様の思いを受け取り、
「今、あなたはどう生きればいいのか」
「この現実の中で、神はどこにおられるのか」
それを語る人なのです。

イザヤが語った言葉も、ただの未来予測ではありません。
暗闇の中にいた人々に向けて、「神は見捨てていない」と告げる、今の言葉だったのです。

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不思議な助言者 ― 人生を根底から変える言葉
イエス・キリストは「不思議な助言者」と呼ばれます。

イエス様の言葉は、単なる励ましではありません。
人生の考え方そのものを、根本から変えてしまう力を持っています。

「神を愛し、隣人を愛しなさい」
この言葉は、当時の人々にとって、とても理解しがたいものでした。

自分を守ることで精一杯の時代に、
自分より他者を大切にする生き方を示されたのです。

でも、不思議なことに、
**人を愛そうとするとき、実は自分の心が変えられていく。**
その結果、世界が少しずつ変わっていく。

これが、イエス様の「不思議な助言」なのです。

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力ある神 ― 愛のためにすべてを捧げる力
イエス様は「力ある神」とも呼ばれます。

でも、その力は、権力でも、お金でも、武力でもありません。
イエス様の力は、**愛のために自分を差し出す力**です。

十字架にかかられたイエス様の姿を、私たちは知っています。
自分を守ることもできたはずなのに、そうはされなかった。

誰かが、あなたのために命を差し出してくれる。
それ以上に強い力が、どこにあるでしょうか。

愛のために、すべてを捧げる。
それこそが、神の力なのです。

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永遠の父 ― 決して見捨てない愛
「永遠の父」という言葉に、戸惑う方もいるかもしれません。

聖書が語る父とは、
失敗したら見捨てる存在ではありません。
条件付きで愛する存在でもありません。

**何度失敗しても、何度つまずいても、変わらず抱きしめる父。**
人間には難しい愛です。
でも、神様はそれをなさる方です。

理解できなくてもいいのです。
体験する中で、少しずつわかっていく愛なのです。

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平和の君 ― 心の奥に与えられる平安
イエス様は「平和の君」と呼ばれます。

それは、争いがなくなるという意味だけではありません。
人生が思い通りにいく、ということでもありません。

**どんな状況にあっても、心の奥に与えられる平安。**
すべてがうまくいっていなくても、
なぜか心の中に静かな平和がある。

それが、イエス様の与える平和です。

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クリスマスの本当の意味
クリスマスは、パーティーのための日ではありません。
飾りや贈り物のためだけの日でもありません。

**愛と希望を、もう一度思い出す日です。**

イエス様が私たちに示してくださったのは、
高い理想でも、達成すべき目標でもありません。

ただ、こう語りかけておられるのです。

  「大丈夫。愛している。
  私は、あなたと一緒にいる。」

何も持っていなくてもいい。
何もできなくてもいい。

イエス様ご自身が、何も持たずにこの世に来られました。
それでも、神は共におられたのです。

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結びに
このクリスマス、どうか立ち止まって、心を整えてください。
そして、神様の愛に触れてください。

悲しみの中にある人にも、
孤独の中にいる人にも、
この愛が届きますように。

イエス・キリストの愛と平和が、
皆さん一人ひとりの心に、確かに灯されますように。

アーメン。
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