金知明牧師説教
聖書:使徒の働き17章28-29節
28,『私たちは神の中に生き、動き、存在している』のです。あなたがたのうちのある詩人たちも、『私たちもまた、その子孫である』と言ったとおりです。
29,そのように私たちは神の子孫ですから、神である方を金や銀や石、人間の技術や考えで造ったものと同じであると、考えるべきではありません。(新改訳2017)
28,私たちは神の中に生き、動き、存在しているからです。皆さんのうちのある詩人たちも、『我らもその子孫である』と言っているとおりです。
29,私たちは神の子孫なのですから、神である方を、人間の技や考えで刻んだ金、銀、石などの像と同じものと考えてはなりません。
28 ἐν αὐτῷ γὰρ ζῶμεν
En auto gar zomen
in him for we-live
καὶ κινούμεθα καὶ ἐσμέν,
kai kinoumetha kai esmen
and move and exist
ὡς καί τινες τῶν καθʼ ὑμᾶς
os kai tines ton kath hymas
as and some of with-respect-to-you
ποιητῶν εἰρήκασιν·
poieton eirekasin
poets have-said
τοῦ γὰρ καὶ γένος ἐσμέν.
tou gar kai genos esmen.
the for also offspring are
29 γένος οὖν ὑπάρχοντες τοῦ θεοῦ
genous oun hyparchontes tou Theou
offspring therefore (because we are) of God
οὐκ ὀφείλομεν νομίζειν χρυσῷ
ouk opheilomen nomizein chryso
not we-ought to-think gold
ἢ ἀργύρῳ ἢ λίθῳ, χαράγματι τέχνης
e argyro e litho charagmati techynes
or silver or stone an-image-formed
καὶ ἐνθυμήσεως ἀνθρώπου,
kai enthymeseos anthropou
and thought by tumans
τὸ θεῖον εἶναι ὅμοιον.
to theon einai homoion.
the divine-being is like.
The Lexham Greek-English Interlinear New Testament (Bellingham, WA, 2008), Ac 17:28–29.
要約
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聖書の言葉とテーマの紹介
今日、使徒の働き17章28-29節の御言葉から、「生きて働く神様と、止まりがちな私たち」というテーマでお話ししたいと思います。
このタイトルは、神様と私たち人間の性質の違いを表しています。これは「もっと頑張って動きましょう」という意味ではありません。むしろ、**神様と私たちの性質の違いを知り、その違いと正直に向き合うことの大切さ**を語りかけています。
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「神様がいつも一緒にいる」という意味
「神様がいつも一緒にいる」という言葉をよく耳にしますが、その本当の意味を考えたことがあるでしょうか。
買い物をしているとき、家族と喧嘩しているとき、落ち込んで聖書を開く気になれないとき……。そんな時にも神様は本当に共におられるのでしょうか?
嬉しい時には感謝できても、心が沈んでいる時、神様の存在が遠く感じられることがあります。けれど、その距離を感じることこそ、**神様が私たちに近づいてくださっているサイン**かもしれません。
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詩篇からの教え - 神様から逃れられない
詩篇139篇7-12節にはこうあります。
「私はどこへ行けるでしょう。あなたの御前から離れて」。
天に上っても、地の底に下っても、海の果てに行っても、神様はそこにおられる――。
ダビデも、罪を感じ、神様から逃れたいと思ったことがありました。でも、逃げようとしても、神様はそこにいてくださった。
**神様は、どんなときも、どんな場所でも、私たちから離れない方**なのです。
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ヨシュア記の教え - 共におられる神様の励まし
ヨシュア記1章9節にこう書かれています。
「強くあれ、雄々しくあれ。あなたが行く全ての道で、主がともにおられる」。
神様はただ「見守る」だけの方ではありません。**共に働き、共に泣き、共に立ち上がる方**です。
たとえば、子どもがローラースケートを練習するとき、親は手を離さず、そっと支えますね。転びそうになっても、支える手がそこにあります。神様も同じように、私たちを支え続けてくださるのです。
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使徒の働きの教え - 神の中で生きる
使徒の働き17章27-28節に、こう書かれています。
「私たちは神の中で生きて、神の中で動いて、神の中で存在している」。
これは、私たちの世界の中に神様がいるというよりも、**神様の中に私たちが生かされている**という視点です。
空気の中で呼吸するように、私たちは神様の愛の中で息をし、生かされています。
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信仰の本質 - 日常に神様を見つける心
信仰とは、特別な力を持つことでも、強く信じ抜く努力でもありません。
どんな時も、「神様の中で生かされている」と気づくこと。
信仰深い人とは、揺れない人ではなく、**揺れても神様が共にいてくださることを知っている人**です。
日常の中に神様を見つける――それが信仰の本質なのです。
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日常の中の神様の存在
朝、鳥のさえずりを聞くとき。
雨の音に耳を傾けるとき。
美しい花を見つけるとき。
それは神様が「今日も一緒にいるよ」と語りかけてくださっている瞬間かもしれません。
日常の中に神様のサインはたくさんあります。心を静めて耳を澄ませてみましょう。
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結びと祈り - 神様と共に歩む喜び
どこにいても、何をしていても、神様は共におられます。
喜びの中でも、悲しみや迷いの中でも、神様はあなたに寄り添っておられます。
今日という一日を、**神様の息遣いを感じながら歩む日**にしましょう。
その歩みの中に、確かな平安と喜びが満ちあふれますように。
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