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塩味の効いたことばが世界を変える

金知明牧師説教

聖書:コロサイ人への手紙4章6節
あなたがたのことばが、いつも親切で、塩味の効いたものであるようにしなさい。そうすれば、一人ひとりにどのように答えたらよいかが分かります。(新解約2017)

いつも、塩味の効いた快い言葉で語りなさい。そうすれば、一人一人にどのように答えるべきか、分かるでしょう。(共同訳2018)

ὁ λόγος ὑμῶν πάντοτε ἐν χάριτι,
Ho logos hymon pantote en chariti,
The speech you always with grace,

ἅλατι ἠρτυμένος,
halati ertymenos,
salt seasoned,

εἰδέναι πῶς δεῖ ὑμᾶς
eidenai pos dei hymas
to-know how it-is-necessary you

ἑνὶ ἑκάστῳ ἀποκρίνεσθαι.
heni hekasto apokrinesthai.
one each to-answere.

(The Lexham Greek-English Interlinear New Testament (Bellingham, WA, 2008))

要約

1. 聖書の言葉の紹介と沖縄そばの話
今日はこの「塩味の効いた言葉」というフレーズからご一緒に考えていきたいと思います。
昨日、名護の方に出かけたときに食べた沖縄そばが、とても印象に残っています。北部特有の平麺のそばに、コーレーグースーをちょっと垂らすと、味がグッと引き締まるんですね。食べ物って、必ず「付け合わせ」や「隠し味」がありますよね。
そのように、私たちの言葉にも塩味が必要なのだと聖書は教えてくれます。今日は「塩」と「言葉」について、一緒に味わってみましょう。


2. 塩の意味と聖書における役割
塩というのは、昔から「清めるもの」「守るもの」として使われてきました。
私の手元にも、小さな手作りの塩入りお守りがあります。
レビ記2章13節には、「あなたのすべての穀物のささげ物に塩を加えなければならない」とあります。神に捧げるものは、腐ることのない純粋なものであるべき――その象徴が塩でした。
ですから、塩は味付け以上の意味を持っていたのです。私たちの言葉にも、この「清さ」「純粋さ」「誠実さ」が必要です。


3. 塩味の効いた言葉の重要性
同じ「頑張ってね」という言葉でも、愛のこもっていない言葉は心に響きません。
「祈っています」という一言も、本当にその人を思っていなければ空回りしてしまいます。
塩味の効いた言葉とは、愛と配慮が溶け込んだ言葉のこと。
それは上手な言葉遣いではなく、心からの言葉――相手の痛みや立場に寄り添う言葉です。
そういう言葉こそ、心に染み、励ましとなり、慰めとなるのです。


4. 言葉の力と影響
私たちの言葉には、不思議な力があります。
ある言葉が場の空気を和らげ、関係をつなぐこともあれば、別の言葉が一瞬で心を閉ざしてしまうこともあります。
塩味のある言葉は、場を整える力を持っています。
反対に、棘のある言葉は人の心を凍らせます。
私たちの言葉が、壁を作るのか、橋をかけるのか――その違いは、塩味の有無にあります。


5. イエス・キリストの言葉と「隠し味」
イエスの言葉には、いつも「愛」と「恵み」という隠し味がありました。
十字架の上で「父よ、彼らをお赦しください。彼らは自分が何をしているのか分からないのです」と祈られたイエス。
その言葉には、怒りでも裁きでもなく、深い愛が流れていました。
私たちもまた、真理と愛の両方をバランスよく伝える「塩味のある言葉」を持ちたいですね。


6. 日常における塩味の効いた言葉の実践
塩味の効いた言葉は、特別な日だけのものではありません。
家庭での会話、職場でのやり取り、友人とのLINEの一言――どんな場面でも大切です。
塩は料理に溶けて見えなくなりますが、味として確かに残る。
同じように、私たちの言葉も見えなくなっても、誰かの心に福音の味を残すことができるのです。


7. 結論と祈り
沖縄そばには紅生姜、カレーにはラッキョウ、そして私たちの心には塩。
私たちの言葉がいつも新鮮で、愛の塩味をもって輝きますように。
私たちが語るすべての言葉が、相手の心を温め、支え、救いへと導く「天国の味」となりますように。

主よ、私たちの口に恵みの塩をおいてください。
私たちの言葉が、今日、誰かの心を生かすものとなりますように。アーメン。

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