「創世記は神話?古代近東文書」・聖書の考古学(文書学)

イギリスのアッシリア学者、ジョージ・スミスが1872年12月3日に聖書考古学学会(Society of Biblical Archaeology)で大洪水(Great Flood, Deluge)についての記述を粘土板(ギルガメッシュ叙事詩第11粘土板)から解読し発表した時には、イギリスのみならず世界のキリスト教界では大変な騒ぎになりました。何しろ、旧約聖書が書かれ編集されたとされる紀元前1500年〜400年頃より千年以上も遡る年代に旧約聖書の創世記に記されている「ノアの箱舟」の物語と酷似した話がアッシリヤ・バビロン・シュメール文明の「神話」に記されているように見えてきた訳ですから。(スミス写真・粘土板写真はwikipediaより)

その後、多くの考古学者たちの熱意と努力により多くの粘土板が発見されされていきます(表はwikipediaより)。

更に、学者たちの長年の努力によってシュメール語、アッカッド語、バビロン語、ウガリット語が解読され、多くの場合無数の破片となっていた粘土板の修復を経て、それぞれの文明の物語の解明が進んできております。古代近東文書ANET(Ancient Near Eastern Texts)が最初で最もよく用いられているそれらの文書の集大成であり、

更に、The Context of Scriptureがその後発掘・解読された文書を加えています。

イスラエルと言う「国家」が誕生し、神様の啓示によってその歴史と思想を記した聖書の筆者達が、その時代既に周辺にあった古く強大な国家・文明の物語を横目に、「それは違う!天地の始まりはこうだった!大洪水のいきさつはこうだ!」と「神の霊感によって」聖書を書き残していったと言う事実は、これら古代近東文書の解明によってかえって鮮明になっていくことを多くの人々が経験してます。聖書の理解を深めるためにそのcontext(背景)となる古代近東文書を押さえておくことは重要だと思います。(文責 義彦)

カテゴリー: 説教要約 タグ: , パーマリンク

コメントを残す