「欽定訳聖書 King James Bible」・聖書の考古学(文書学)

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ヨハネによる福音書 5章39節

図が忙しくて申し訳ありませんが、本邦において最も用いられていると思われる口語訳聖書、新改訳聖書、新共同訳聖書と、欽定訳聖書との関係が分かるように作りました。
要点のみ申し述べますと欽定訳聖書の新約聖書部分はそのギリシャ語写本としてビザンチン型写本を用いています。ビザンチン型写本より古い写本としてアレキサンダー型写本(中間型写本を含む)が存在し、口語訳聖書を初め、現代型の聖書は基本的に新約聖書部分の元本にこのアレキサンダー型写本が用いられています。ごく単純に申しますと、より新しいビザンチン型写本はアレキサンダー型の写本の欠落(?)や誤写を補ったり修正したりしていると考えられています。改善のつもりが、改竄とも受け取られかねないことも起きているようです。新しい聖書の新約聖書部分は概して欽定訳聖書のそれより少し短いです。それはビザンチン型テキストの書き足し部分や解説の部分を省いているためです。このことを欽定訳聖書主義者たちは神の御言葉を削るものだ、取り除くものだ、冒涜だと批判します。それは大きな間違いで聖書写本の研究は、むしろ原本はどうだったか、旧約時代の預言者たちやキリストの弟子たちが霊感を受けて書き残したものの本当の姿はどうだったかを探求する極めて敬虔な気持ちで行われているということを知るべきです。聖書が私たちの手元に届くまでの歴史をごく簡単に示したこの図の複雑さもそれを物語ると思います。
ある有名で敬虔なクリスチャンである聖書学者が、どの聖書が1番良い聖書だと思いますか、と言う質問に対して、あなたが1番よく読む聖書です、と答えていました。との聖書でも良いのです。それを読み込むことが重要なのです。「あなたがたは、聖書の中に永遠の命があると思って調べているが、この聖書は、わたしについてあかしをするものである(ヨハネによる福音書 5:39)」。神であるイエスが私たちに何を言わんとしていらっしゃるか、聖書全体を通して是非読み取っていきたいものです。 (文責 義彦)

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